ハラスメントの対策と対応について

ハラスメントの「事前対策」について 〜効果的な予防を講じる必要性〜
愛媛県松山市の特定社会保険労務士、
酒井世津子です。

新しい年度がスタートして早くも5月。
4月からの法改正で、
ハラスメント相談窓口の設置が
中小企業も義務化となりましたことから、
私自身も、 
ハラスメントについての対応や対策などの
ご相談を頂く機会が増えました。

その様な最近の状況を踏まえて、
個人的にハラスメント全般について思う事、考えることを、
今回、記載したいと思います。

ハラスメントに関しては、

【①事前対策 ハラスメントが起きない環境作り】

【②事後対応 ハラスメントが起きてしまった後】

私は、
この2つが大きな課題軸であると考えています。

今回、
【①事前対策 ハラスメントが起きない環境作り
こちらについてまとめてみました。

法律で「相談窓口の設置が義務化されました」と規定されても、
それだけを持って、
全国津々浦々に存在する様々な企業や事業所内でのハラスメントが、速やかに全て消滅、
あるいは減少していく…
ということには、
なかなか繋がりにくいのが現実だと思います。

相談窓口が正しく運営されないと、
「窓口を利用しづらい」
「相談や報告をしたが改善されなかった」
「却って揉め事が複雑化した」
という現象も生じてしまいます。

また、トラブルが発覚した職場環境では
労働生産性は間違いなく低下します。

まずは、「ハラスメントが起きない環境作り」
ここからスタートする重要性を理解し、
日々の労務管理に取り入れていただきたいと考えております。

本題に詳しく入っていきますと、
ハラスメントが起きるメカニズムや背景には、
様々な人間関係、立場、関係性、人員配置、
相性、性格、各自の物事の伝え方、捉え方、
社内体制や業績などの
多種多様な状況や経緯が存在します。


ですので、
「ハラスメントが起きない環境環境作り」を整えていくためには、
この辺りを掘り下げて問題を洗い出し、
個別の対策を検討していく事が必要となります。


中でも、
個人的に思う事にはなりますが、 
 

・仕事中に感情的になりすぎない。
・特に「怒り」の感情がある際に、
仕事で何かを誰かに伝える際は、一呼吸おいて、一旦は気持ちを静めてから冷静に5W1H(5W2H)を伝える様に心がける。
・指摘を行う際や、怒りや不満など「負の感情」を感じた際の言葉遣いは、普段以上に気をつける。
・指導や指摘を行う際には、客観的な事実関係に基づく内容をメインにすること。
憶測や、曖昧な事実関係、情報に推測した状況や個人の主観を交えると、
適正な指導に繋がらないのみならず、
感情が拗れたり、誤解を招くなどの逆効果となり、指導や指摘を受けた側が
「ハラスメント」と解釈する場合が多くなる。
・言葉遣い、相手の呼び方、伝え方には充分に注意する。


これらを心の隅に留めておくだけでも、
コミュニケーションの悪化の防止に繋がるため、
非常に効果的だと思います。


私の事務所では、
カスタマーハラスメント対策、
また、私がテレワークの導入や体制作りが得意分野という事もあり、
(昨年度から総務省テレワークマネージャーを拝命しています)
「リモートハラスメント対策」も取り入れたハラスメント研修もご対応しています。


また、採用定着士として、
この度、1年間、受け放題となる「適性検査」の導入も開始しています。
こちらは採用時の適性検査としてのみならず、現在の社員さん、中間管理職など
社内全員にいつでも検査が可能で、
(ご契約いただけますと、受け放題となります)、その時の業務のパフォーマンスや心理状態をチェックする事が可能であり、
バロメーターとして客観的な数値で把握することが出来る秀逸なツールです。


ご相談、研修のご依頼などございましたら、
お気軽にお声掛けください。


ハラスメントシリーズ、
しばらく連載として、
Instagramやホームページのコラムにも
掲載してみたいと思います。
 

ご参考になれば幸いです。


写真は私の趣味の薔薇。アイスバーグです。


酒井世津子社会保険労務士事務所